僕が嫌いな心が

 

このツイートを読んだので、挙げられた本を全部買って読んでいた。全部面白かったんだけどギリシャ語の時間以外は「恋に落ちて、気持ちが不安な」人に勧めるにはあまり優しいラインナップではないような気がする。

 

私はこの人に恋愛感情を持っているっぽいなということに5月下旬くらいに突然気が付き、2ヶ月ほどただ困ったなー困ったなーと毎日思っていて、困ったなーと思いながら時々会ってなぜかコーヒーを奢ってもらったり他人に貰ったお菓子を横流ししたりしていたんですが、ある日突如恋愛感情(らしきもの)がなくなった。

それがなくなる前日に同じ部とかの同世代の人たちと飲み会に行って、好きな人がいるみたいな話は無論一切せず、むしろ彼氏も彼女もいないしいらないしそのような話は何光年も離れた遠い星の話ぐらい私には自分と関係のない話に思えるという私が高校生くらいの頃から何年も繰り返した主張をしてやっぱりあんまり理解されなくて帰ってきて次の早朝に目を覚ますと「困ったなー」がなくなっていた。

信じられなかったけど何をどう考えてもなくなっていて、あんなに毎日(困ったなー今日もまだ好きみたいだなー早く終わりにしたいなー)と思っていたのにいざ終わってみると若干寂寥感すら感じるのであった。

私は上記の3冊を「ギリシャ語の時間」、「アンダー、サンダー、テンダー」、「あまりにも真昼の恋愛」の順で読んでいて、飲み会の頃は「あまりにも真昼の恋愛」を読んでいる途中だった。

「あまりにも真昼の恋愛」は短篇集なんですが、表題作には主人公のことが好きと唐突に言い出したけど「いまは好きな気がするからそう言っただけ。明日はどうなるか分かりません」と言う女性が出てくる。で、実際、「そうだ、もう好きじゃないんです、先輩のこと」と言う。恋愛感情(らしきもの)がなくなった後にもう一回読んでなるほどと思って、というか、小説に自分の状況を仮託して読み返すという行為を自分がやっていることが自分に酔いすぎてて気持ち悪くてウケた。大体他人を好きになった気がするけどどうしたらいいか分からないので「恋に落ちて、気持ちが不安なとき」に、とおすすめされている本を読むという時点で相当気持ち悪い。

どうせもうMAX気持ち悪いのでついでにもう一つ気持ち悪いエピソードを書くと、支社に行った時にたまたま同じ部屋にその人が入ってきて、その人かと思ったけど眩しくて顔がよく見えず確信が持てなかったということがあり、好きな人を見ると瞳孔が開くってマジなんだなーと思いました 以上