キッチン

 ものすごく堅い文章を書く知人がいる。

 丁寧というレベルを若干越えている、と思う。少しやり過ぎなのだ。「丁寧過ぎてちょっと引いた」と言われているのも見たが、そしてそれはちょっと失礼ではないかと思ったが、でもその言い分は分からないでもない。

 ただ私は引いている訳ではない。ちょっとやり過ぎだとは感じるけど丁寧だし正しい日本語だし、客観的に見れば綺麗な文章だと思う。

 でも、私はどうしても中二病の気配を感じ取ってしまう。

 いや、この人は中二病では無いんです。文章も、客観的に見たら「丁寧すぎるくらい丁寧な文章」というだけで中二病っぽさは無いんです。私が中二病を拗らせ過ぎて、「中二病っぽさ」というものに過敏になってしまっているだけなんです。

 多分この人の文章を見て中二病っぽさを感じているのは(少なくとも現実での知人の中では)私だけじゃないかと思う。

 確かに漢字が多めだし、やや古めかしい言い回しをする時もあるけど、それでも「おかしい」と言うようなレベルでは全く無い。文体・本人共に「明らかにこいつは椎名林檎が好きだな」みたいなタイプでも無い。流石に「御座います」とは書かない。「云う」とも書かない。でも補助動詞は全部漢字で、しかも「頂く」ではなく必ず「戴く」なんだよな〜とか細かいことを気にするから駄目なんだな〜