日暮里♡

 昨日、お風呂に入っている時にいかにももてない女らしいことを考えていたような覚えがあるのに何を考えていたのか忘れた。書こうと思ったのに。年か。

 格好つけたようなことを書くのはやめようと思うのもそれはそれで格好つけだから、格好つけたくないなら思ったことをそのまま書くしか無いのでは、と思ったことは覚えている。

 

魔実也様関係

 西島秀俊さんの出演していらっしゃる洗剤のコマーシャルを見て、魔実也様が主夫となって家事をしてくれたら…家に帰ったらご飯とか作って待っていて下さったら…と一瞬とちくるいかけるが、「そんな魔実也様は嫌だ」と思い直す。

 やる気を出す為に、「魔実也様を養うには安定した職・安定した収入が必要だろうから頑張らねば」と思い込もうとするが、「別に私が養わなくたってパトロンいっぱいいらっしゃるだろうし、御自分の衣食住をどうにかするくらいの色々な手段はきっとお持ちだろう」と自己完結する。大体、私は魔実也様を養いたい訳では無い。

 

本で読んだ話

 お風呂に入っている間に、今まで読んだ面白かったエッセイとか、その中に出てきた印象深い事柄について考えていた。冒頭で書いた本当に書きたかった本題はこれでは無いけど。

参鶏湯

 小学生の頃に読んだ児童文学に出てきた。韓国に住んでいる親戚の叔母さん?をひとりで訪ねる少女の話だった(メインのエピソードはそこじゃなかったとは思う)。

 正直言って内容はよく覚えていないのだけど、韓国に着いてすぐに参鶏湯を食べる描写があって、それがとても美味しそうだった。しかし今に至るまで、本場のものは勿論レトルトやら何やらでも食べたことが無い。食べてみたいけど、あまりにも幻想が膨らんでいるので期待を裏切られるのに恐怖を感じてもいる。

お風呂で眠る・まめご

 江國香織のエッセイに出てきた。どちらも『とるにたらないものもの』だった気がするけど違うかも知れない。

 前者は、筆者が結婚して実家を出るまで夜お風呂で眠っていたという話。そのまんまだな。母が「これであんたが死んでないか毎日風呂場に見に行かなくて済むようになるわ」というようなことを言った、と書いてあった気がする。気持ち良さそう!やってみたい!と憧れたんだけど、きっと目が覚めた時死ぬ程怠いんだろうなとも思っていた。入眠時は天国みたいに気持ちいいんだけどなあ。

 後者はただ単に豆ご飯(通称まめご)が好きという話。満腹の表現として、筆者は「もうまめごも入らない」と言うのだけど、猛者である妹は決してそうは言わず、「もうまめごしか入らない」と言うらしい。

所ジョージが好き」という話も妙に覚えている。

チョコレートを食べながら本を読む

 これはエッセイじゃないです。村上春樹の『眠り』。最初はちゃんとエッセイのことを考えていた(『遠い太鼓』)んだけど、食べ物のことをいろいろ考えていたら連鎖的に思い出してしまった。

 板チョコを食べながらアンナ・カレーニナを読む、という描写があってそれが本当に美味しそうだった。あんまりにも美味しそうだったので実際にやってみたんだけど、「ふーん、こんなもんか」って感じだった。

 そういえば『ノルウェイの森』に出てくる胡瓜(キューリ、という表記だった気がする)に海苔を巻いて醤油をつけて食べるシーンも本当に美味しそうだったのでやってみたことがある。思った程美味しくなかった。 

 ところで『遠い太鼓』は本当に面白いと思うので、村上春樹の文体がどうしても受け入れられないという方以外は一読をお勧めします。たまに入っている内省的なスケッチみたいな文章は飛ばしていいです。段々イタリアやイタリア人が愛おしくなってくる。

 今、書きながら「でもエッセイが絶望的に面白くない作家ってあんまりいないから、この『遠い太鼓』も飛び抜けて面白い訳じゃなくて平均的な面白さなのかも…」と不安になってきました。えーっと、食わず嫌いせずに立ち読みしてみる価値はあるんじゃないかなと思います、ぐらいにとどめておきます。

遮光カーテン

 乙一の『小生日記』。一番笑ったのが遮光カーテンに関する下りなんですが、読んで下さいとしか言いようが無い。

 結婚したと知ったときはそれなりに驚きました。だって、もし眞鍋かをりとデートするなら漫画喫茶に連れて行くとか仰ってたんですよ、この方。

 知ったのは何かの本の文庫版の後書きだったんですけど、奥様のことを「うちに居着いている女の人」みたいなすごく回りくどい表現で書いてて何か安心しました。そして義父が押井守だと知って妙に納得。いや、関係無いんでしょうけどね。親や親類が有名人という人はこういうこと言われるから嫌だったり面倒だったりするんだろうな。押井友絵さん、すみません。

ホットミルク

 堀江敏幸『バン・マリーへの手紙』。多分この話は表題作(エッセイの場合こういう言い方はおかしいのでしょうか?)だった気がする。

 若い女教師と牛乳にまつわる思い出が語られるのだけど、そこはかとなく描写がエロい。気がする。ホットミルクを飲みたくなる。給食の瓶入りの牛乳を湯煎(確か正確に言えば湯煎ではない、と文中に示されていたと思うけど)して飲むという話で、何となく「ホットミルク」という横文字は似合わないように感じる。でも何と言えばいいかわからない。

 

あと、内容をよく覚えていないけど面白かった覚えがあるいくつかのエッセイ。

佐藤正午『ありのすさび』『象を洗う』

 タイトルに興味を持って読んだのに結局「ありのすさび」が何だったのか忘れた。確か何かしらのギャンブル(競馬だったような)についての言及があって「思ったより屑だ、この人」とショックを受けた。身を持ち崩しているとかそういう訳でもないのにそこまで思って申し訳なかったな。

堀江敏幸『回送電車』シリーズ

 内容もそうだけど、装幀が素晴しいと思います。

森見登美彦『美女と竹林』

 結局竹林はどうなったのか。覚えていない。

 

 食べ物の話ばかりじゃないか。一応書いておくと私はデブではないです。ブスだけどデブスではないです。