無題

 若干政治っぽい(あくまで「っぽい」)話をします。以下のツイートについて。

 私は内田樹のことはよく知らないのですが、というか名前くらいしか知らないのですが、正直この発言が的外れとはあんまり思いませんし最低だとは全く思いません。政治家がおおっぴらにした発言だったらまずいとは思いますが。

 私は若者と言っていい歳でしょうが、この国が年老いていること、気力体力が失われていくこと、朽ちていっていることは自明だと思っていましたし、過去の栄光は過去の栄光であってこの先はゆるやかに下り坂を下るものだとも思っていました。今でもそう思っています。そりゃあ、祖国が強くて大きくて偉かったら、そうでないよりは嬉しいでしょう。でもそれに見合ったものをもはや持っていないのに無理して強く大きく偉くあってほしいとは思いません。もっと他にやることがあるのではないでしょうか。既に落ち目(というと言い方が悪いですが、あくまで以前の勢いに比べると、という程度の意味で)なのは明らかなのに見栄を張って第一線にいようとするのも痛々しいし、そもそもコストがかかるばかりじゃないか、やめとけばいいのに、と思う。

 でもこれは物心ついた頃にはすでにバブルが弾けていた人間の感想に過ぎないので、この国の輝かしい時代を知っている人からしたらとても許容できないものなのかもしれない。

 あと、まさに「かつて隆盛を誇った国家が敢えて計画的に後退する」という話が『半島を出よ』に出てきて、賢い方針だなあととても納得したのでその影響は大きいと思います。

 

 というかこれは内田樹と下のツイートをされた方で「後退」や「隠居」のイメージがずれているせいでややこしい話になっているんじゃないですか。


至極どうでもいい追記:正直この国のことは沈みかけの舟のように感じてはいますが、私などという生かしても何の得にもならないどころか損害しか与えないような人間をここまで生き延びさせてくれたという点だけでも感謝してもしきれないので、もし沈むのなら共に死ぬまでだしそうならないために命をかけて足掻くくらいのことはしなければならないと思っています。

わけのわからないワードアートを多用する日も近い

 ずっとExcel方眼紙を「美しくないし入力しづらいし意味がわからない」と罵り続けていたが、昨日とうとう「あ、ここのデータExcel方眼紙で作ってくれた方が加工しやすかったのに」と思ってしまった。Excel方眼紙派の方々にもExcel方眼紙否定派の方々にも申し訳が立たない。

 と思ったがあの場面での最適解はExcel方眼紙ではなく、「Excelの表をWordに貼り付けてWord上で加工する」だったんじゃんということに気が付いたのでちょっと立ち直った。と思いきや「Excelはあくまで表計算ソフトなんだよ!!Excelで何でもかんでもやろうとするな!!Wordを使ってくれ!!」と怒っていた自分が「Excelで何でもかんでもやろうとする」思想に完全に染まってしまった事実に余計落ち込んだ。

 大体林檎信者であるにも関わらずマイクロソフト製品にここまで心を砕かなくちゃいけないのがいやだ……。NumbersとPagesを呼んでくれ。

もう後がないやつらのため

今週のお題「行ってみたい時代」

 とてもとても好きだった先生の若い頃を知りたい、と反射的に思ったけどよく考えると違う。

 かつて友人に降り掛かった通り魔的な悪い出来事を聞いて、どうして私ではなかったんだろう、どうして私は助けられなかったんだろう、どうしてせめて私は一緒にいられなかったんだろう、と思ったことがある。そのどれもが到底無理な話だった。だってそれは私と友人が出会う何年も前(それこそ一回りほども前)に起こったことだったので。

 その出来事が友人にどれほどの影響を及ぼしたのか私には分からない。それを話してくれた時はいかにもなんでもない風に喋っていた。が、私はその友人自身とは違って人の心の機微を読み取る能力が本当にだめなので、それが本当になんでもないからなのかそれとも私に気を遣ってそういう風に振る舞っているの自信を持って断定できなかった。なんとなく後者のような気がしてならなかったが、友人を上からかわいそうなもの扱いしたいというような私のおつむの在り方によってフィルターがかけられているせいのようにも思われた。どちらにしろ本当のことは分からない。

 とにかく、彼女が遭う必要のないひどい目に遭ったことは確かである。それが私には大層つらいので、そこへ行って助けることができればいい。彼女を助けるためでなく私のつらい気持ちをどうにかするために。

Commandをうまく押せない

www.pixiv.net

この漫画を読んで考えたことなど。

 作者の方が「セックスって高度なコミュニケーションだったんだ!性器があればできるようなもんじゃないんだ!」と気付くシーンがあります。しかし私は反対にセックスを高度なコミュニケーションだと過剰に思い過ぎている気がする。普通のコミュニケーションでさえ相当無理なのにそんな高等なの絶対できないという絶望とそもそも私とそういう高度なコミュニケーションをとろうと思ってくれる人がいないという事実。

 「後日談」の中に「柔肌の熱き血潮に触れもみで 寂しくない!」という言葉が出てきて思わず笑ってしまった。私は寂しいです。でもこの寂しさって誰かと付き合ったりセックスすれば解決するようなものでもない気がするし、どんな僥倖が私に降りかかったところで一生寂しいんだろう。この点については漠然とした確信がある。というのは多分、仮に私が人並みの容姿ともう少しましなコミュニケーション能力を持ち男の人と付き合うことができていたとしても家族を作るのは私には絶対向いてない絶対無理、だから死ぬときは孤独死に決まっている、と思ってるからです。我ながらホスト遊びとかにはまりそうな思考回路だ。あるいはあれだ、裸の自撮りをネットに上げるとか。恋もせず家族も作れないとなればどうやって寂しさを埋めればいいんだろう?友達たちが結婚したり親が死ぬ前に解決しておくべき課題だな。

 一話の「そ、そんなブレーキいらんわ!!! 私は!自分を大切にできるようになる!! 自分で自分の願いや欲望がわかるようになる!!」という台詞は本当に感動した。こうなりたいなあ。無理だなあ。

無題

今週のお題「思い出の先生」

 これまで好きな先生はたくさんいて、その中でも一等好きで今もとても尊敬している大学の先生のことについて書こうと思いましたが、いい思い出がありすぎてこれというのがない。でも書きます。

 就職がほぼ決まったのち、そこへ提出する書類を取りに行くために久々に大学へ行った時があった。その帰りに学校の最寄駅のホームですれ違った人に名前を呼ばれた気がして「もしかしてC先生かな」とも瞬時に思ったんだけど、C先生が好きすぎるあまりの幻聴だろうと考えて一旦そのまま通り過ぎた。

 でもどうにも気になって、その場を離れてちょっと遠いところから声のした辺りを探してみた。するとまさにそのC先生がいて、しかも目があって会釈してくれた。これは話し掛けに行っても許されるのでは?と思ったけど、以前遭遇した時に勢いで話し掛けたことを後悔していたのでためらっているうちに完全にタイミングを失ってしまった。でも先生に会えただけでいい日だ、と神に感謝しつつ電車に乗り込むとなぜか別の車両に乗っていたはずの先生がこっちへ来るので、え、え、と思っているとやっぱり私の隣に座る!!なぜ!!さっきの会釈で終了って感じだっただろ!!ああ〜〜〜そうだった〜〜〜!!この先生こういうタイプだった〜〜〜〜!!!とめちゃくちゃ焦って脇汗をかきながら雑談をするはめになった。もうわけがわからないまま口を動かしていたのであんまり話題を思い出せないのだけど、途中で私の就職の話になった。

 私は第一志望のところへ入ることができなくて、でもそれでも第二志望のところもそれなりのところだったし、第一志望のところもどうしても行きたい!!という感じではなかったしでさほど落ち込んでいるつもりはなかった。家族にも別に責められなかったし、むしろ私が落ち込んでいるのではと思って労わられていた。第二志望のところだってまあまあだし、むしろ普通私の第一志望のところと第二志望のところだったら大概の人は第二志望のほうを選ぶし、まあそれでも私が行きたかったのは第一志望のほうだったんだけど、まあそんなにあぶなそうでもないところにちゃんと就職が決まっただけで私にしちゃあ上出来も上出来、と考えているつもりだった。

 そういうわけで、先生に気を遣わせると悪いなと思ったのもあり、なるべく軽い感じで「どこどこに落ちちゃって、こっちに行くことになったんですよ」と言った。すると先生は「そこは結構きついって聞くから、こっちでよかったね」と答えた。衝撃だった。それは私に気を遣っての返事には間違いないんだけど、でも変な話その時初めて「許された」と思った。多分初めて心から「落ちたけど大丈夫」と思えたし、先生がそう言うならこっちでいいのだ、と思った。

 訳の分からない話だけど私にとってはかなりいい思い出です。

無題

今週のお題「一番古い記憶」

 本当に一番古いかどうか自信はない。

 幼稚園に通っていた頃の記憶です。私は私立の幼稚園に通っていたのだけど、近くに系列の高校や大学があったので行事の際にその施設を使ったりすることがままあった。その時は多分高校の運動場で運動会の練習をしていたように思う。

 並んで座り何かを待っていた時、しゃがんだ脚の間に頭を入れるようにして向こう側を覗くと景色が天地さかさまに見えて面白いということに気付いた。それでそうして空を眺めていると、おそらくは体育の授業か何かで外に出ていた女子高生たちが私を見て笑っていた。今になって思えばほほえましく(または「変なことしてる子がいるなあ」くらいの調子で)眺めていただけなんだとわかるけど、当時の私は「馬鹿にされた!」と感じて急激に恥ずかしくなり泣いてしまった。無駄にプライドの高い幼稚園児である。思えば大人が私と話すときに動物にさん付けをしたりするのも「子供扱いしやがって!」と感じて憤っていた。

 女子高生は自分たちが理由で私が泣いたらしいことはわかったようだけどどうしていきなり泣き出したのかがわからず(当然だ)に慌てていた。ごめん女子高生。しかし、幼稚園児だった私がとっくにあの女子高生たちの年齢を追い越しているということは彼女らもすっかり大人になっているということですよね。変な感じ。

近況

 忙しくて間があいたからその間起こったことを記録しておくかと思ったけど、ほぼ仕事しかしていなかった。

 とりあえずずーーーーーーーーーっと懸念事項だったことがひと段落つき(終わったとは言っていない)すこしだけ安心している。しかしその間にもやらなければならないことは山のように溜まっていて、私の処理速度は明らかに仕事の溜まる速さの3パーセント未満なので本当に困っています。たしか試用期間はもう終わっているはずなのにどうして馘になっていないのか理解ができない。

 人に会ったり二次元に逃避したりすることでかろうじて命を繋いでいます。とくにたびカワにはお世話になっている(「死にたい」と思うたびに「いや、たびカワの最終話を読むまでは死ねない!!」と思い直す)ので江野スミ先生には本当に感謝しかありません。江野先生、生まれてきてくださって、そして創作をしてくださってありがとうございます。そんなたびカワおよび美ネスの発売日は9月11日ですので何卒よろしくお願いいたします。

きれいつるりん

 職場になかなかすごい美青年がいるのですが、というか実年齢は青年とは言えないそうなのですが、この間少し話したら私が何気なく言ったことに対してすごくまじめにリアクションしてくれたので申し訳なかった。

 お葬式に行った話をしようとした。そのお葬式がとても立派だった、とか、いろんな人の弔辞すべてが私の故人へのイメージをまったく裏切らないものでよかったしなんだか安心した、とかいうどうということのない話をするつもりだった。しかし私が先日こういう関係の人のお葬式に行ったんです、と言うと美青年はそれはきつかったねと言ってくれて、なんだか同情を誘ったようでああそんなつもりじゃなかったんだけどなあごめんなさいと思った。

 普段美青年と喋ったりなんだりするたびに「おおすっげえ、何してもイケメン」とか「うわあどこもかしこもイケメン(体型や手を見て)」とか「来世は私もイケメンになりたい」とかいちいち馬鹿みたいな感想を抱いてるのも申し訳なく思う。本人はそれなりに楽しく生きているようなのに見た目が「陰のある美青年」風であるというだけで「よくわかんないけどなんか幸せになってほしい」と思っているのも最悪だ。でも正直その美しさに見合うだけの人生イージーモードを満喫しているようにはあまり見えない(なぜか)のは事実なので思う存分イージーモードしてほしい。美男美女は思いっきり好き勝手にやってなお許されて楽しく生きてほしい。ブスなので美貌にはそれだけの価値があると信じています。

 それから職場にものすごくかわいくてなおかつ名前もめちゃくちゃかわいい女の人(小さい)がいて、ふわふわした雰囲気なのにとても仕事ができてそれだけでも最高なのに先述の美青年の年下の先輩であり美青年に対してなにかてきぱきと教えてる様といったらもう「尊い」以外の言葉が出てこない光景です。

 いかに私が仕事をしていないかばればれの文章ですね。