就活

お題「就活」

 新年度になっているのに就活の話かよ。

 私はこの御時世残業代も全部出るし有給も理由を問わず取れるようなところ(お給料はいいとは言わないけど悪くもないと思う)に運良く就職できたのですが、面接でうけるようなタイプでは全くなかったはずなんです。しかも結構難易度の高いところだったらしく、まあどうせ受からねえやな、と軽い気持ちで受けたらなぜか受かってしまった。そしていけそうだった本命に落ちるというわけの分からなさ。

 エントリーシートも履歴書も面接もそこまで本気で作り込んだり練習したりしなかったので「会心の面接ができたな……!」というようなエピソードは特にありません。圧迫面接もなかったし。いや、後から「あれはちょっと圧迫(と言うほどでもないけど、そういう系統の質問の一種)のつもりで聞いたのかな?」というのがひとつだけあって、大学の研究分野に対して質問をされ、こうこうです、と答えたら本当ですか?こうではないんですか?と更に訊かれたのはちょっと困ったなあ。

 「答えが合っているか間違っているかは問題ではなく、ここで素直に「勉強不足なもので、自分はこうだと思っていましたが、間違っていたらすみません」とか言えるかどうかが問題」であるとはすぐ分かったんです流石に。でもそもそもそんなに自信のある答えではなかったので、内容はともかく反論して反応を見るための質問というのではなく、もしかして純粋に間違いを指摘されたのでは……自分の研究分野もよくわかっていないんじゃないかこいつ、と思われたのでは……と思って結構焦りました。怖くて受かった後もしばらく自分の最初の回答が合っていたのかどうか確認できなかった。働き出した年の夏頃にやっと恐る恐る調べたところ合ってはいたのですが、あの面接官は本当に間違っていると思って訊いたのかもしれないなあと今でも少し思います。「え、それってこうじゃないんですか?」っていう純粋な疑問っぽい訊ね方で、ちっともそう思ってないのに演技であれができるならちょっとすごいと思う。

 あと、「どういった時に夏が来たと思いますか」という質問。今でも正解が分からない(「正解なんてない!」という正しい突っ込みは置いておいて)。ただ正解が分からなくても明らかな不正解は分かるわけで、その例が「ある日を境に家の扉を開けた時に感じられる陽射しが急に変わることがあって、その朝に『あ、今日から夏だ』と思う」という私の回答です。でもここも内定出たので、これでもちゃんと受かるには受かるので、就活を控えて不安という方々は安心していただいていいですよ。