無題

百年ぶりに日記を書く。

前回日記を書いて以後、新型コロナがまだnovel corona virusとか呼ばれていた頃に海外出張に行き、その間に職場のある市町村で一人目の陽性患者が出て、同行した人間がとんでもないことをしでかしたのを上申したらその人間が明らかに不自然なスパンでの異動をし(それ以前からかなりの問題があったので私のA4で2枚に渡る箇条書きはとどめをさしたに過ぎない)、私は予定通りのスパンで希望通りの異動をした。

その後新型コロナによって発生した諸々の対応のために他の部署にしばらく追い出されることになった。異動した後に職場近くに引越しをしようと思っていたけどこのタイミングは推奨されないだろうな、と考えていたが、他の部署への応援を言い渡された日にその時の最寄駅のホームで感染症対策の為電車の減便を行う旨の貼紙を見た。応援先では終電帰り必須だと分かっていた。繰り上げ後の終電ではとてもじゃないけど帰れないことが明らかだったので、職場近くへの引越しを強行した。最悪歩いて帰れる場所にした。

実際に終電まで逃すことはなかった。ただそれは私がたまたま運がよかっただけで、応援に行く時期が少しでも前後にずれていたら常態的に終電に乗れていなかったと思う。

 

今の部署は女性が1割もいない。私の班に女性が配属されるのは私で2人目で、しかも1人目は体を壊して途中で異動した、と課長から聞かされた。それを私に言うかねと思ったがいずれ噂で聞くよりちゃんとしたルートで教えた方がいいと思ったのかもしれない。

応援に行っている間も思ったが、誰も私に、子供はいるのか、結婚しているのか、彼氏はいるのか、どのくらい彼氏がいないのか、を聞いてこなかった。上司は本当は私に結婚や妊娠の予定があるか知りたいんじゃないかと思って、その予定は一切ないので私の業務分担には配慮は不要だと言ってみたが特にそういう心配はしていなさそうでむしろ困惑させてしまった。ひとりの先輩がこの部署が男性ばかりで占められていることをどう思うか訊いてきたが、特に気にならないと答えた。机を同じくする人たちが男か女かなんて、その人たちが親切心で結婚や出産を勧めてくるかどうかやら何やらに比べたら本当にどうでもいい。

たとえ冗談半分でも誰も私をあだ名で呼ばない。私が一度として手作りの弁当を食べていないことに誰かひとりくらい気が付いていると思うが、料理をするかどうか誰も私に訊かない。業務内容的に文系の人間は珍しいので専攻の内容は訊かれた。彼らは「子供が熱を出して保育園を休ませるから」と1日休み、「大雨だから保育園に迎えに行くのにいつもより時間がかかる」と1時間有給を取って早退し、「子供にご飯を作らないといけないから」と言って終業のチャイムと同時に帰っていた。切り分けないければ食べられない差し入れがあった時は上司が切った。

最初に配属された部署は弊社の中でも女性が多いところだったが、当時のあの部署では上記のことは起こり得なかったと思う。男女比それ自体は問題ではない。

(とは言え、今の部署に圧倒的に女性が少ないのは「この業務内容を女性にやらせるのはかわいそう」という発想に起因しているので、それは良くないと思う。)