自意識過剰

 多少自覚はあったのだが私はどうも極端から極端へと走っている。教習所(自動車学校と自動車教習所って違うのだろうか?)の教官にも指摘された。左に寄ってると言われれば右に寄るし遅いと言われれば速度超過になるし避け方がぎりぎりと言われると避け過ぎる。この調子でいくとブスだの気持ち悪いだの言われるうちに綺麗で清潔感のあるお姉さんが誕生してもいいと思う。実生活で特に言われてはいないです。みんな優しいからね。

 

 私は女にしては背の高い方なんですが、本気でそれをコンプレックスに感じたことはなかった。自分の背が高いのでしぜん友人は自分より背の低い女性が大多数ということになり、そういう女の子の仕草なんかを見ていると小さい女の子はかわいいなあと確かに多々思う。

 でも、背がどうのという前にもっとコンプレックスに思うべき部分(即ち顔)があり過ぎるので、多少体が大きいのを気にしている段ではないのである。それに、かなり早い段階で「自分は処女のまま死ぬだろうな」と分かっていたので、「恋人をはじめとする男の人よりも自分の背が高いのが恥ずかしい」みたいな状況を想定することもない。むしろ、伴侶は一生できないだろうから一人で強く生きていかねばという意識が強く、そのためには小さいよりは大きい方がいい。高いところのものが取れるし、舐められにくい。

 そう、舐められにくいのである。文章からもそのオーラは読み取れるとは思うのだけど、私はいかにも「こいつは雑に扱っても良い人間だな」と万人に思わせる類の人間である。しかし、それによって嫌な目に遭った経験はさほどない。なぜなら身体が大きいからです。これで平均以下の身長だったらきっともっとずっと面倒なことになっていただろう。小さく産んで大きく育ててくれてありがとう、お母さん。