銀の滴降る降るまはりに

 夜に書いて、布団に入りながら「あんなに無駄に長い文章を書く必要性は無かったのでは…」と思い、「よし、もっとずっと削って公開しよう」と決意した文章を結局そのまま公開します。ほら、貧乏性だから…

 

 自分より酔っている人間がいると醒めてしまって酔わない、という方はよくいらっしゃいます。

 自分を省みてみると、そういう場合もあるしそうじゃない場合もあるし、どっちなんだ?周囲がどうなのかは関係ないのか?と思っていたのですが真実が判明しました。

 自分より酔っている人間がいて、且つその人に対して保護責任を感じている場合にのみ酔わないもとい酔えないみたいです。

 

 先日の飲み会の話。

 私は飲めない癖に酒好きだということが完全にばれてしまっているので、隙あらばスミノフを飲ませようとする後輩から逃げ回りつつ、正直「いやでも一口ぐらい…一口ぐらい…」とも考えていました。ちなみにこの日の午前中、酒のせいでやらかした人生最大の黒歴史を掘り起こされて今までで最も死にたくなっていました。なのにこれです。アル中か?

 しかし、「いやでもウォッカを生で飲んだことは今まで2回ほどあるし別に今日飲む必然性無いぞ…ズブロッカ出してくるならともかく」と何とかなけなしの自制心を奮い立たせていたところ、私よりは飲んでいないはずの友人が結構やばいらしいことを知りました。自力で気付いた訳ではなく本人が「多分今真っ直ぐ歩けない」と言い出したのです(座った状態でのコミュニケーションは真っ当に可能な状態)。やばいぞこれは!!!と変なスイッチが入ったので、私にとっての「ごく日常的な雑談でしばしば出てくるレベルの下ネタ」を軽い気持ちで後輩の女の子達にかまして制止(今精子って変換されたんですけど何ですかこれは)されたり膀胱が限界に達して15分に1回厠を訪問したりいない暦イコール年齢の癖に彼女のいる後輩に彼女の扱いについて説教したりしつつも積極的にノンアルコール飲料を摂取して酔いに歯止めをかけようと頑張りました(この後輩は「(人前で)彼女を雑に扱ってんじゃねえよ死ね」という内容で私に3回ぐらいキレられているのですが彼も私も学習しないのでしょうか?馬鹿ですか私は?)。

 5回目くらいの排泄を終えて部屋に戻ると友人が寝ていました。彼女は酔って人に絡んだり吐いたり泣いたりはせず寝るのです。そして、一旦寝ると微動だにしないままかなり長い間起きません。この時点で彼女が「できたら○時くらいには帰りたい」と言っていた時間を過ぎています。明らかにやばいです。日付を跨ぐ可能性が見えてきました。私が潰れたら間違いなく朝までコース一直線です。

 そこで、ここまで「酒の間に烏龍茶」だったものを「烏龍茶の間に酒」ぐらいの比率に変更して飲みながら、時々友人の様子を窺っていました。予想通り死んだように動きません。私が起こさなければならないでしょう。

 私は眠っている人を起こすのが嫌いです(※夜に書いたのはここまで)。何か背徳感がありませんか。特にこういう眠りの深い人を起こすというのが本当に駄目。軽く肩を叩いて起きる人ならあまり問題は無いんですけど、安らかに深く眠っている方(特に女性)を揺すり起こすというのはかなり躊躇われる。

 やっぱりそれなりに揺すっても中々起きず、ああ〜と思いつつ何とか起こして、帰ることになりました。が予想以上にふらふらしている。うーんこれは家の下まで送る必要性があるかもなあ、そしてお手洗いに寄ってから建物を出ようと思ってたけど私がおしっこしてる間この人を一人にするのはかなり難しいのでは…と思いつつ一緒に部屋を出た所で彼女が座り込みました。そこで私に残された選択肢は以下の通り。

1.二人で部屋に戻って休む

2.彼女を部屋に戻し私はトイレに行く

3.部屋に戻り信頼できる後輩を呼んで彼女の様子を見ていてもらいながら私はトイレに行く

4.限界までその場に留まる

5.彼女をその場に残しとりあえずダッシュでトイレに行く

6.漏らす

1が無難では…と思ったのですが彼女は拒否するし、しばらくこの状態でいれば大丈夫だからトイレ行ってきていいよ…との返事です。となると3か?と思う一方、多分この状態で後輩に世話されるってあまり気分良くないよな、とぐるぐる考えるのですが何しろ私もそれなりに飲んでいるし、あまり深く考えられないのです。この時点で考えられたのは

・5分程彼女をここに残しておいても吐いたり意識を失ったりはしない可能性が高い

・おそらく、後輩に面倒を見られるのは彼女にとってあまり愉快ではない

・漏らすよりは漏らさない方がいい

・帰りに彼女と共にトイレに寄るのは難しい

・ならば、急いでトイレに行って戻ってくるのが一番マシ

ということで、私このまま帰らないよ!戻ってくるよ!ということを主張するために鞄をそこに残してダッシュでトイレに行って戻りました。果たして彼女は私が鞄をそこに置く前と全く同じ姿勢でそこに座っており、何とか歩ける程度に回復。今から考えると、彼女がもっと休めるように私はゆっくり戻ってくるべきだったのでしょうか。自転車置いて帰ろうかなと言うので私は彼女の自転車を押して帰りました。おわり。

あれ?何が言いたかったんだ?

えーっと、その後、「私が男だったら座り込んでいる彼女を見て襲いたくなっていただろうから、男じゃなくて良かったな」と思いました。違うな。

かなりプレッシャーを感じる体験だったので誰かに言いたかったんだと思います。笑われるでしょうが、個々の場面で私は毎回毎回深刻に考えていたし、トイレからダッシュで戻ってくる時など、「倒れたりしてたらどうしよう…やっぱり嫌がられても○○ちゃん(しっかりしていて優しい後輩の女の子)とかにお願いすべきだった…あんな状況の女の子を放置するなんて阿呆すぎる死ね」と自分の選択をかなり後悔しました。

 あと、大学の飲み会だと醜態を曝すのに高校の同窓会ではそこまでにはならない理由が分かりました。ものすごく庇護欲をそそられる友人がいるからなのだった。この子を無事に送り届けられる程度にしか酔っては駄目だ!という意識があるからだ。

 

 

 どうしても炒飯を食べたくなって作っていたら、手が滑って醤油をかけ過ぎた。食べてみたら意外と大丈夫だったので、あれ?むしろ普段醤油が足りなかったのかな?と思ったけど、明らかに禍々しい見た目をしているのでやっぱりかけ過ぎたんだと思う。

 私はピーマンが大好きで、自分で自分用の炒飯を作るときは絶対に入れるんですけど、ピーマンを切りながらピーマンって味や見た目だけでなく匂いも強烈だなあとしみじみ思いました。あと、最近気休めで野菜ジュースをたまに飲むようになったので、「食べて美味しい野菜」と「飲んで美味しい野菜」は違うというようなことも考えた。料理に集中しろよ…集中しないから前述のような事態になるんだよ…。

 炒飯の調理の際に野菜室にバナナを発見したので、甘めの食パンにのせてシナモンをかけて焼いてみたら殺人的ないい香りと殺人的な美味しさと殺人的なカロリーを併せ持った物体が完成しました。しかもそれにケーキシロップかけて食べてる。美味しいです(アヘ顔ダブルピース)。あとバナナがシロップを弾く様子が面白い。

 

 左目が変な感じに充血していて怖い。