近況

 最近たてつづけにミスが見つかって、それが全部本当にどうしようもない、しょうもないようなのばかりでいやになる。調子に乗ったからだ。でも急ぎだったんだもん、そんなに大事ならもっと余裕をもったスケジュールにしてくれよ、と思ってはいる。正直。
 年度内に片付けなければならない事柄が百個あるし(オタクは数を大きく言いがち)、年度が空けたら勝手に父と思い込んでいる人は異動するし、私も恐らく係を追われるから勝手に母と思い込んでいる上司とお別れだし、今後とくにいいことがない。せめてふたりのうちどちらか私に残してほしい。ああ童貞聖マリアさま、最初の二年でこういう偉大な人たちをお与え下さったのは十分すぎるほどありがたいですがもう一年お慈悲を下さい。切実に。
 
 先日、はじめてインターネットで知り合った人と会った。長い付き合いとかでもなく、それどころか会いませんかという話をする前にまともに会話をしたこともなかった。どこそこに観光にいくから誰か付き合ってくれませんか本当に誰でもいいです、というようなことをオープンな場に書いていて、そのどこそこが私の住んでいるところから近かったから本当に誰でもいいなら行ってみようかなと思って声を掛けただけだ。それで会ってきた。
 私はもともとその人の熱烈なファンなので
・熱烈なファンたちに「なぜおまえのような者が~~さんとお会いすることができるのか」と闇討ちされるおそれ
・畏れ多過ぎる
という危惧でいっぱいだったが楽しかった。その人が楽しませてくれただけかもしれないが。
   目的地はすべて私の住んでいるところからそう遠くない範囲にあり、でもこの機会がなければ行かないだろう場所だった。いつでも行けるしわざわざお客さんの多い時期に行かなくったっていい、と考えていたがこのままだと一生行かなかっただろう。地元民なのに「こんなところあるんだ」「ここ、こんなことやってたんだ」とばかり思っていて恥ずかしかったが楽しかった。
 でも一番うれしかったのは御本人に直接いかに!私が!あなたの!ファンであるか!というのを喋れたことだった。興奮のあまりいかにもオタクという喋り方になってしまったが後悔はしていない。本当によかった。でも相手はもしかすると本当は引いていたかもしれない。許して下さい。
 新しいことをしたり、新しい人と出会ったりするのって悪くないかもしれないなと思った。最近はそういうわけでスポーツに全く興味がないのに人についていって試合を見たりしている。

王様の耳はろばの耳

 仕事で関係のある人がメールを寄越す。今までずっと迷惑を掛けてごめんなさい、実はこういった事情なのです、なのでこれからも迷惑を掛けるでしょう、申し訳ありません、云々。

 少々面食らった。「仕事で関係のある人」といったってよその人なのだ。個人的な事情というのは打ち明ける方は勿論打ち明けられる方も気が重いし、それを受け止めるような関係性でなければ尚更である。我々は一度も会ったことがない。

 

 私は「迷惑」について一度も腹を立てたことはなかった。前に事情の概要を聞いていて、それは少なくとも本人にはどうしようもないことだったからだし、それ以前にその「迷惑」というのが、本人の言うほどたいしたものではなかったからでもある。相手を心配する余裕すらあった。

 事情の詳細を読んで、やっぱり私は腹を立てないし、これからも立てられないであろうし、ますます心配だし、今まで以上に「どうして周りの人たちはこの人をもっと助けてやらないのだろう」という疑念が強くなってしまった。助けているのかもしれない。でも明らかにこの人の業務量は多い。私がそこに何かを頼む時、書類を提出してくるのも、質問の電話を掛けてくるのも、メールをくれるのも、9割方その人だ。電話をくれるとき、いつも申し訳ありませんと必ず言う。本当に申し訳なさそうに言う。たぶん、随分前に締切を大分伸ばしてやったのをずっと気にしている。あれは本当に大丈夫なやつだったんです。だから連絡をくれたときにも気にしなくていいと書いたのに。

 

 うちがやることではないし、もしそれをやってしまったらそれは内政干渉のようなものだから絶対にできないのだが、仕事を手伝ってあげられたらいいのにと思う。これもやっぱり内政干渉だから絶対にできないのだが、どうして何々さんの業務を減らさないんですか、と言えたらいいのにと思う。私は大変な状況にある人に対して無理な仕事を押し付けて平気でいられるほど精神が鍛えられていないから、できるならそういう心苦しさから自分だけ逃げたいのでそういうふうに思う。

 とりあえず私はほとんど何もできないし、今まで何かしてあなたが恩に着ているそれや反対にあなたが何かして申し訳なく思っているそれは本当に些細なことなので本当に本当に気にしないでくれ、という思いを込めて即座にむちゃくちゃ熱い返事を書いたのだが(ただの自己満足だけど、この時本当に忙しかったけれども親しくない相手にわりあい個人的な事情を打ち明けるメールを送って黙殺されたと思ったらきっと悲しいだろうと思ったから)、どうやら熱過ぎて引かれたらしく、その後電話でやりとりした際にも特にリアクションはなかった。

寒過ぎる

 標題の通りです。本当に寒い。

 

 私は「真実の愛と性」という問題が異常に好きなんだけど(だから当然「hなhとA子の呪い」や「狂四郎2030」が大好き)なんでだろうと思った。

 

1 恋に苦しむ人が好き

 恋に苦しむのは相手のことを本当にむちゃくちゃ好きだからだと勝手に思っている。苦悩するほど誰かを恋する人が好き

2 性欲は暴力的な側面があるのでちゃんと考えてほしい

 個人的には誰かを愛する時その人に性欲を抱くのは全くおかしなことではないと思う(本当に愛しているならセックスしなくても平気なはずだというふうには思えない)が、他人に向けられる欲望である以上正しく順序を踏み相手の合意を得たものでなければただの暴力なので、愛してるから抱きたいのは自然だろと開き直って欲しくない

3 1と2が合体すると愛と性の問題に苦悩する人間が出来上がる

 相手の身体を手に入れたいと思ってしまうのは真に相手を愛しているのでなく単なる欲望だけなのではないかと思って苦悩する人間、問題に真面目に向き合っていて好感が持てるし本当に相手のことがむちゃくちゃ好きでなおかつ大事なのがわかってよい

 

 で、もっと言うとその相手がまるごと全部受け入れて許してくれる(愛ゆえに)タイプだとうれしい。もはやただの萌え語りですね。

 そしてどうしてここまで愛や恋や性に執着するかというと「愛や恋や性は重大なものであってほしい、なぜならそうであれば自分の人生の惨めさはそれらを手に入れられなかったからだと言い訳できるから」に尽きる。

近況

江野スミ先生のトークライブに行った

 いや〜〜〜〜最高でした。以上です。

 で終わってもいいんですけど(私の文章能力と記憶力ではとても表現できそうにないので)、書きたいので書きます。

・お話がうまかった

 私漫画家の方のトークをお聞きするの初めてだったんですけども皆さんあんなにお喋りお上手なものなんですか。喋りを仕事にしてる人みたいだった。

・下ネタがおもしろかった。あとマッチョ

 私に限らずメリノ先生……ってメリノ先生に至極感動して報われて欲しい人多いと思うんですけど、作者本人に童貞くさいとあっさり言われてるの超おもしろかったです。 あと「先生とお友達になりたいんですがどうすればなれますか」か「好みのタイプは」のどちらかの質問の時の「マッチョ♡」って言い方がすごくかわいくてああこの人はマジでマッチョが大好きなんだな……と思いました。マッチョがゲシュタルト崩壊してきた。

・デビューまでの話について

 私このほんのちょっと前あたりから江野先生を追っかけてて、好きな人のブログとかもんのすごく隅々まで何度も読み返す気色悪い人間なので当時ホームページの日記に書かれてた内容が次々蘇ってきて思い出しつらさがすごかった。私のことはアイドルのコンサートで彼氏面して腕組んで泣いてるオタクと思ってください。

 特にギャグを描くことへの苦悩については、当時「え、そんなに?」って驚いたのでよく覚えていて、ああそうか……と思いました。実際ギャグうまいんですよね江野先生……。

 私は表現する人はその人が好きなものを好きなようにつくっている時が、そしてそのようにしてつくられた作品こそが一等輝いているし私はそれが見たい!!ゲロが好きならゲロばっか描いてほしい!!緊縛が好きなら緊縛ばっか描いてほしい!!ゲロや緊縛が好きなのに無理してアヘ顔描くなんて絶対やめて!!という質なので当時もこのトークライブ中もつらい気持ちになりました。

・先生のものの考え方について

 かっこいいタイトルを付けようとして小一時間悩んだが何も出てこなかった。

 私が江野先生の作品を読み始めたきっかけは絵がとにかく好みだったのと過激さ(「海ごっこ」を読んでしまったからには好きにならずにはいられないと思う)からで、今もその部分はすごく好きなんですけど、それに加えて作者の思想の表れ方がすごくいいんですよね。かなり確立した思想があってなおかつそれをきちんと言い表すことができる、という時点で素晴らしくって、その上それが漫画に非常によく作用している。(ただ、作者自身の考え方が作品の中に表れることを好まない人もいるだろうから、好みの問題はあると思います)

 世界に対するスタンスが、絶対にポジティブとは言えないけれども絶望はしきっておらず、ある種の諦観をもって冷静に受け止めて道を探し続けるという感じで(個人の感想です)たびしカワラん!!という作品は本当にこの思想が満ちていて(個人の感想です)よかった……本当によかった……。

 話がかなり逸れましたが私は先生が自己の考え方をすごく確立しててなおかつそれを適切に表現できるところとその考え方自体が本当に好きだなと再確認しました。

・謎プレゼント

 抽選で来場者にプレゼントがあったのですが、画材等の他にガストのクーポンがあってみんなちょっと笑っていた。

 やっぱりこの人ちょっと変だな〜〜〜〜〜〜!!私変な人大好き〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!と思いました。当たりませんでした。こんな失礼なこと思ったせいだな。

・私の挙動が過去最悪

 ハサミで対策された人と思われるんじゃないかというくらいやばかった。下手に前方に座ってしまい下手すると先生と目が合う距離だったのもまずかった。死んでやり直したい。

 

仕事について

・関係者全員仕事納めの日に急ぎの仕事を振られた

 私のせいじゃない諸事情でず〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っとばたばたしている。特定の会社の特定の部署の動きが今年度に限ってなんかおかしくて、絶対に異常事態が起こっていると思うんですけど、その部署にいる担当の人(四人くらいそれぞれ別の業務で関わっている)の全員にかなり迷惑をかけていてこれ以上嫌な思いをさせるわけにいかないし、いつも頭の悪い質問をしょっちゅうしているので救いようのないバカと思われているに違いないし、全員フレンドリーなタイプではない(前述の事情があるので私にだけ冷たいのかもしれないけど、多分違うと思う。思いたい)ので、軽く「今年度なんかあったんですか?」と訊けない。訊きたい。この怒りの持って行きどころを教えてほしい。多分この担当者達のせいではないと思うし、電話で何か聞いた時誰しもがすごく恐縮しているから、きっと他のいろんな人から非難されたりしてんじゃないかなあと勝手に同情してこの人達にうまいこと怒りを向けられない。

 一番割を食ってるのは私ではなく私から更に仕事を振られる人達なので、正直私のせいじゃないのにという気持ちもあるけどそれ以上に申し訳ない。申し訳ないし責められたくないから申し訳なさを前面に出したいのだけど国家予算くらいの恩があり国家予算くらいの迷惑を掛けた上司が「うちが悪いわけじゃないじゃん」と正論を言ってメールの文面から「申し訳ありません」「恐れ入ります」「すみません」を全部とっぱらってしまったりする。正論。上司は常に正しい。その分検閲が入らないメール(というか、基本的に自分が不安だから上司に確認してもらっているだけでものによっては検閲してもらう必要全然なかったりする)や電話で平謝りしたりしているんだけど、まあ私のせいじゃないということはみんな頭では理解しているからか、結構な人から「いえおたくのせいじゃないんですから」とか「大変ですねえ」とか言ってもらえて大変ありがたい。みんないいことがあってほしい。あらかじめめちゃくちゃへり下っておけば責めにくいだろう、という気持ちもかなり含まれているので申し訳ないけど。

 基本的に私は仕事を右から左に流すためだけに置かれた人間なので、できるだけ早くなおかつ少しでも左側の人たちがやることが減るようにしつつ流したいんだけどバカがその両方をこなすのはかなり難しい。でもがんばりたい。

・上司と面談をした

 上司やさしい。ますます信心が増える。

こんな服で街を歩けるかい

亡霊よ、爆発しろ

亡霊よ、爆発しろ

 

  メイン機がMac Book Airで、CDドライブがないためCDをiPhoneに入れるのがすご〜〜くめんどうなので音楽は基本iTunes storeでしか買わないことにしていたのですが買ってしまった。本当に頭の悪い感想なんだけどひたすらに超かっこいい。

 音の力強さと歌謡曲調のメロディに言及されることが多いし当然そこがすごくいいんですけど私は歌詞もすごく好きです。壮大なメッセージ性を感じるとかかではないんだけど(込めてあるのかもしれないけど)端々での言葉の選択が妙にかっこいい。

 「ユーレイ」の歌詞なんかは公式ブログで種明かしがしてあって、「歌詞のスケール感に比べて意図が本当に庶民的」と書かれているんだけどむしろこの内容をあんなにかっこいい感じの文に仕立てられるのすごいわ……と思って初めて読んだ時感動した。

WENDY

WENDY

  • ビレッジマンズストア
  • ロック
  • ¥250

  最新アルバムの曲ですけど歌い出しが「漫画になれぬ私の血が 鶴舞線じゃ不戦敗だと耳障りだ 痛いなあ」なんですよ。よくないですか。MVもいい。

 

「ときめきませんね」

 ここしばらく何も書いていないのは忙しいのもあるけど特に書くべきことが起こっていないからで……と書いてから思い出した。ある。超ある。

hなhとA子の呪い(1)【特典ペーパー付き】 (RYU COMICS)

hなhとA子の呪い(1)【特典ペーパー付き】 (RYU COMICS)

 

  読んだんですけど本当もう好みでした。性欲にまつわる罪悪感についての話(あとがきより)。

 主人公針辻くんは性欲を真実の愛の敵であり唾棄すべきものと考えている訳ですが、冒頭の大演説を初めとして部分的には正論なんですよね。「三大欲求の中で性欲だけが人が人に対して抱く欲望であり、性欲は人を傷付ける」とか。ただこれが例えば「性欲は自然な欲求なのだから性欲に基づく性犯罪は肯定すべきものである」というような、「性欲は自然な欲求なのだから人を傷つけようが何だろうが正しい」とかいう主張に対する反論ならば全く間違っていないところ、彼は過激派なのでありとあらゆるすべての性欲を、性欲そのものを否定している。これがそもそも針辻くんをここまで追い詰める根本的な誤りだと思うんですけど「…愛と性欲が混じっているとかふたつのバランスの問題だとか…そんな間抜けな答えはいらない……」と語っている以上かわいそうな針辻くんは「分かったふりで生き延びるくらいなら俺は… …俺は一生苦しんでやる…!」と言うとおりになる予感しかしない。かわいそう。誠に申し訳ないが私はこういう極端から極端へ走り自縄自縛になって勝手に苦しんでるかわいそうな男は大好きです。

 結局のところ針辻くんの言うところの「間抜けな答え」こそが真実でありここに辿り着く他に解決の道はないように個人的には思うのですが、ここからどうやってハッピーエンドになるのか全く予想がつきません。針辻くん本人は「汚れた性欲」を捨て去って「こっち」に戻って来ることをゴールと考えていると思うけど多分そういう話じゃないですよね。そういう話であってほしくないですよ(願望)。

 よくよく読んでみると台詞回しなんかが結構装飾的というかポエムチックだったりするんですけど、ポップな絵柄で中和されているのか痛さとか恥ずかしさは全くないです。

 そしてヒロインの南雲が本当にかわいい。ところで針辻くんは南雲の格好を指して「相変わらず色気の無い格好」とか言っているけど一体君は何を言ってるんだ。

近況

たびしカワラん!!について

 今更にも程がありますがたびカワが終わってしまいました。私の感想のすべてはファンレターに書いてしまったのでもうここに何か書く気力はないんですが、そもそも私が何か言うより読んでもらう方がよっぽど早いし最高なので読んで下さい。以上です。

urasunday.com

仕事の話

  絶対出世できないしそもそもしたくないと思っていて、自分がそういうメンタリティの人間であることは小学生ぐらいから自覚があり今後決して変わることはないと思っていた。が、最近0.0000000001ミリくらい変わってきた。自分の直属の上司が本当に素晴らしくてかなりよくして頂いているので、ああなりたいなあというのが半分とこの上司にここまで迷惑を掛けて教育(教育?)して貰ったからにはそれが正しかったことを証明したいというの半分で、できるものなら出世したいという気持ちが生じてきている。

 その一方でこの上司を見ていると出世なんてするもんじゃないよなあとも強く思う。激務どころの話ではない。事実、この上司と同じくらい尊敬している人が上司本人に向かって「(上司)さんを見ていると出世しなくてよかったと思う」というような発言をしていて、それもとてもよく分かる。でも私はこの方にも早いところ出世して欲しい。

 というかそれ以前に早いところ人間並の知能を手に入れたい。ペットのラブラドール・レトリーバーの方がよっぽどいい仕事すると思う(これは犬をばかにする意図ではありませんが私と比べられた犬のみなさんには申し訳なく思っています)。

シン・ゴジラを観た

 観た後にあーーおもしろかったもう一度観たい!と思って、たまたま機会があったので二度観ることができた。同じ映画を映画館で二度観たのは初めてだ。とても人間ドラマだったなと思った。

 この映画に対する批判として「エリートしか登場しない」「日本と米国しか登場しない(観た方は勿論分かると思いますが当然米国以外の外国は登場していて、しかし圧倒的に存在感が薄い)」というのがよくあって、前者に対して反論したい気持ちはあるけど後者はまあそれはそうだなと思う。でも意図的な描き方かどうかは知らないけどそれが現実なのは確かじゃないの。

 石原さとみの台詞まわしは笑ってしまうようなところもあったけどキャラクターとか演技とかは前評判程(これが悪かったからハードル下がってたのかもしれないけど)悪くなかった。何より、ネットでどなたかが書いていたとおり、この役を受けた勇気はすごい。

 ところで私は津田寛治がとても好きなんですけど、良い津田寛治でした。

君の名は。を観た

 きれいな新海誠だった。ヒットしたのはよくわかる。でも私は気持ち悪い方の新海誠が結構好きだったんだ!!